■みるべきか、するべきか

 杉山準<演劇プロデューサー>

つい10年程前までは、劇団やダンスグループ主催で行われることが多かった『演劇講座』や『ダンスワークショップ』が、この頃では公立のホールや文化施設、または民間劇場で行われるようになってきました。良い傾向です。劇団やダンスカンパニーが主宰するそうした講座は、主宰する集団の色が強く出る上、料金基準も曖昧で、また「その集団に入らなければならないじゃないだろうか?」という恐れがありました。公的機関が主宰するそういった講座は、そういう問題が無いので、初心者や、演劇やダンスの事情がわからない人にとって受講しやすいのです。それは、演劇やダンスを「してみたい」人が「気軽に」できる機会が10年前に比べて増えたということです。ダンスや演劇という行為は見る人とやる人がいて成り立つのですが、この何千年も前から行われている行為が、今も続いているのはすごいことです。娯楽が無かった昔は、「見たい」欲求が今よりも強かったのではと想像できます。しかし娯楽にあふれる現代にあってなお、演劇やダンスが滅びないのは、「したい欲求」が今なお強く存在しているからでしょう。多くの人がお金にもならないのに一生懸続けているのですから、それは楽しいことなのです。
 それがしやすくなった今、やってみない手は無い!ちょっと興味があるあなた、いちどやってみてはいかがでしょうか。京都でしたら、京都芸術センター、市内青少年活動センター、アートコンプレックス1928、アトリエ劇研などで随時情報が手に入ります。チラシや募集要項を手に入れましょう。初心者の方は「公的機関」が「主催」しているものを選ぶのが無難です。

P.A.N.通信 Vol.40 掲載